私は未経験・独学でWebデザインを学び、企業でインハウスwebデザイナーとして働いていました。
現在は、デザイン制作会社と契約し、実務に携わっています。
2年間のインハウスWebデザイナー経験を通して感じた、メリットとデメリットを共有したいと思います。
インハウスWebデザイナーとは?
インハウスWebデザイナーとは、デザイン制作会社ではなく、一般企業で自社のWebデザインを担当するデザイナーのことです。
担当する制作物はすべて自社関連で、特定のブランドやサービスに一貫したデザインを提供することが特徴です。
一方、デザイン制作会社のデザイナーは、様々な企業の制作物に携わるため、幅広いジャンルのデザインを担当することが多いです。
インハウスWebデザイナーのメリット・学べること
デザインの効果を実感できる
インハウスデザイナーの大きな魅力は、自分が手掛けたデザインの成果や影響を具体的に把握できる点です!
例として、訪問者数やバナーのクリック数、ページ滞在時間、購入率や売上などが数字で見えるため、デザインの改善点を直感的に理解できます。
このプロセスではデザインが「育つ」様子を見守る感覚もあり、成果の確認や改善は大きなやりがいです。
ブランド理解を深めやすい
インハウスデザイナーは自社ブランドに関する深い知識を持ちやすく、ブランドのテイストやルールを熟知した上でデザインを進められます。
社長や関係者の意図を汲み取りやすく、ブランドに一貫性を持たせたデザインが可能です。
これにより、外部への発注とは異なり、毎回詳細を説明する必要もありません。
デザイン以外の業務にも触れられる
インハウスデザイナーは企画や開発、広報など様々な部署と協力して仕事を進めるため、デザイン制作を通してビジネス全体の流れを学ぶことができます。
これにより、マーケティング視点も鍛えられ、デザイナーとしての視野が広がるため、スキルアップにつながります。
インハウスWebデザイナーのデメリット
他のデザイナーから学ぶ機会が少ない
企業のデザイン部署には少人数しかいない場合が多く、場合によっては自分一人で担当することもあります。
私自身も経験した通り、相談やフィードバックを受けられる相手がいないと、特に未経験者にはスキル向上が難しい場合もあります。
自らスキルアップのために、勉強をすることが大切です。
様々な部署の要望に対応する必要がある
各部署からデザインの要望が飛び交い、「こうしてほしい」「こう見せたい」とリクエストが多くなりがちです。
バランスをとるのが難しく、時には折衷案を提示するスキルが求められます。
柔軟な対応力が必要です。
担当するジャンルが限定的
インハウスでは自社のプロダクトに特化しているため、他分野のデザイン経験が少なくなりがちです。
アパレル企業ならファッション、食品会社ならフードデザインに集中するため、幅広い経験を積みたい人には物足りない場合もあります。
業務の幅が広い
デザインだけでなく、サイト運営やマーケティング業務にも関わることがあり、多岐にわたる業務をこなす必要があります。
業務が多様化する分、視点が広がり、スキルアップにつながる反面、忙しさに悩むこともあります。
まとめ
インハウスデザイナーとして働くことは、デザインの「その後」を知り、ブランドを深く理解し、デザインだけでなくビジネス全体を見渡す経験ができる点で、とても充実しています。
ただし、他のデザイナーから学ぶ機会が少ない点や、業務が幅広い分、自分の仕事の境界が曖昧になるデメリットもあるため、個々のスタイルや希望に応じて向き不向きを見極めるのが大切です。
インハウスデザイナーの魅力と課題を理解した上で、自分がどの環境で成長できるかを考えてみてください。